夜遅く、家族が寝静まり灯りの消えた家の中から、わくわくしながら青白い稲光が空に走るのを眺めるのが趣味です。
その際、いち、にい、さん、……じゅう、10秒かける360メートル、あ、遠い。などと無意識に雷の遠さ近さを計ってしまうのは、中学生の時分隣町のプールに行った帰りしばしば夕立に遭っていた頃に身に着いた癖なのだけれど。あの頃、なかなか止まない雷雨に痺れを切らし、雨の中に飛び出す際の安全基準値はそういえば、“3秒”だったな……と思い出すにつけ、お子様だったとはいえそこらへんの認識の甘さには幼さゆえの無謀さというか、アホゆえの無鉄砲さがムンムンだなと思う。1キロ離れてれば大丈夫!って、今考えると全然駄目だよ。案外近いよ。
地べたに落ちた食い物を汚染させることなく拾い食えると信じられていた例の3秒ルールといい、キッズってのは3が好きな生き物なんだろか。出来ることなら過去の自分に問いつめてやりたいところだが無理なので、決めつけておく。
キッズは迷ったら3なんだきっと。