カーティス・ハンソン監督『ワンダー・ボーイズ』

2000作品。主要登場人物の三人、小説家で文学教授のグラディ(M.ダグラス)と彼の生徒ジェームズ(トビー・マグワイア)、グラディの次回作に自分の運命がかかってる崖っぷち編集者クラブツリー(ロバート・ダウニーJr.)らが、三人三様のダメさ加減でもってじたばたする数日間を描いている。
ダメっぷりもいいけど、何気ない感じで発せられる言葉にまで「は!」とさせられることの多い、台詞にへんな魅力のある作品で、何度観ても飽きない。何度でも「は!」とする。わたしがややアルツ気味だからか。

ワンダー・ボーイズ [DVD]

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前半に三人が、バーで見知らぬ人に名前をつけその人の物語を即興創作して遊ぶシーンがあって、それを観るときまってわたしの脳裏に徳光アナウンサーのご面相が思い浮かぶんだけれども。たぶんそれは、徳光さんがいつか何かのTV番組で「電車で移動中、車窓から見える景色を実況してアナウンサーとしての技量を磨いた」という話をしていたなーという記憶から、アナウンサーは電車で実況練習、作家はバーで創作練習、というようなつながりででてくるんだと思う毎度。
というか、あんな遊びが実際に作家さんの創造力を高めるのかどうかはしらんけど、お話をゼロから紡ぎ出すスキルはたしかに身につきそうではある。作家志望じゃないけど、今度やってみよ。楽しそうだし。