ケヴィン・スミス監督『ドグマ』

1999年作品。神の怒りにふれ二千年前に天界から地球(ウィスコンシン州)へと追放された二人の天使バートルビー(ベンアフ)とロキ(マット・デイモン)が、何者かから吹き込まれた法の抜け穴を使ってなんとか天国へ帰ろうと、ニュージャージー州のある教会を訪れるべく旅に出る。かたや、それを許せば一大事とばかりに、神は中絶医のベサニー(リンダ・フィオレンティーノ)に仲間と、それを阻止する使命を与えるのだが……。
という、キリスト教を笑いのネタにしたコメディ作品。こんなのイスラム教をネタにするのに比べれば(殺されたりもしなさそうだし)、たいして騒がれやしなさそうだが、公開当時にはしっかりそのスジの人たちから上映禁止を求められたらしい。こんなおバカ作品に目くじら立てなくてもいいではないの……と思うが、敬虔な方々にしてみればそうもいかないんだろか。

ドグマ [DVD]

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堕天使組とそれを追うベサニー組とを交互に、ときに一緒に描きながら物語は進むのだけれど、観ていて楽しめるのはもっぱらベサニーたちのほうで、本来主演なはずの二人の堕天使はむしろ影が薄かった気がする。薄すぎる影の所為かどうかしらんがベン・アフレックって名前がすぐに出てこなくて、ああ、わたしとうとうぼけはじめかしらと不安になった。ジェニファー・ロペス、ケツあごという関連キーワードは出てくるのになかなか出てこない、ベンアフ。単に苦手な俳優さんだから出てこないだけか。まあ、またすぐに名前忘れちゃうんだろうな、自分。
物語にはまったく関係ないが、大天使メタトロン役で出演していたアラン・リックマンさんのあの声とイギリス訛りはわたしのツボであるな……と最近気づいた。ビル・ナイさんの声もツボ。要は英国人のオジサンのしゃべり方と声がツボ。