よくかぶります。

スタンドアップ』と『俺たちニュースキャスター』を観た。二本ともが男性と、彼らのテリトリーに飛び込んだ女性との間の悶着を題材にした作品だったのは、ほんとうにたまたまなんだけれども、あんまり偶然過ぎて、何これ、天啓ですか?とか思った。
でもよく考えたら、私が複数作品を一緒に借りるときにはこういう意図しないかぶりがちょくちょくあったりするわけで、これはもう、かぶりの星の下に生まれたかあるいは潜在意識でもって似たような物語を欲しているのか、どっちでもいいけど、今回もそれぞれが別々の琴線を刺激しまくってくれてよろしかった。

スタンドアップ 特別版 [DVD]

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実話ベースで深刻な問題を取り扱う作品を観た後には、眉間のマッサージが欠かせないなあ……と、再確認した一本。こんなにしわが寄りっぱなしで鑑賞したのって久々な気がする。それもこれも、多少のほほえましいシーンではぬぐい切れない主人公まわりに漂う負のオーラの所為なんだけれども、かわいそーだねえ……で終わることなく、目からうろこさせられたり、観てるこっちがなんか励まされたりで、後味は悪くなかった。
炭鉱で働く女性たちに対する男性社員どものセクハラをめぐるお話。で、セクハラ良くない!って思うのは当たり前なんだが、それより今回はその中で描かれる女子連中、男子連中のいろいろさ加減に、あーじゃねこーじゃね考えさせられた。猛省すべき我が偏った先入観は「いざとなったら美人で若い女子は、いい人と結婚して扶養してもらえるから楽だしいいよね」です。反省しきり。型に嵌めたらあかんよ、自分。
嫌がらせが何故起こるかつきつめてゆくとたいていはそこに、嫌がらせする側の自信のなさがあるんだろうなあと思うんだが、もしかすると中には純粋に相手をいたぶることが楽しくて仕方が無い、性質の悪い輩も中にはいるんだろうなあと、作中でそういう人の描写があったわけじゃないんだけども、勝手に想像して勝手に怖くなった。
この映画で、ひさびさにウディ・ハレルソンさんを観てニヤニヤ。相変わらず良い感じで薄いなあと。
俺たちニュースキャスター [DVD]

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これも実話ベース……というか、60年代だか70年代だかに"ニュース番組のアンカーに女性が初めて起用された"という過去の出来事から着想を得て作られたコメディ映画で、ウィル・フェレルさん演ずる主人公は、サンディエゴのTV局で活躍するアナウンサー、ロン・バーガンディ。彼と、新たに雇われた優秀な女性アナウンサー、ヴェロニカ(クリスティナ・アップルゲイト)とが、恋に落ちたり、競い合ったり、蹴落としあったりのドタバタを繰り広げる。
ウィル・フェレルさんは今回も、その独特なオーバー・リアクションであるとか、まじめな顔して巨バカ炸裂だとかの素晴らしい演技でもって楽しませてくれて、この人やっぱりすごいや……と感心しながらゲラゲラ笑った。特に好きなシーンは、ロンがとある事故について仲間に報告するべく電話をしたものの、悲しみとショックのあまり何を言っているのか全然伝わらない、オアアアア、オゥエェェ、ウェェ、オウェェェェ状態に陥るシーンです。これってたぶん、他の人がまるっきり同じように演じたところでちっとも笑えないんだろうなって気がするんだけど、この人だとおかしくてたまらない。なんだこれフェレル・マジックか。とにかく全篇にわたってくだらない作品なんだけども、ここまで手を抜かず徹底的にくだらないというのは、芸術的ですらあるなあと感心した。
あと、カメオ出演陣がムダに豪華*1だったのが印象的。

*1:ルーク・ウィルソン(万年3位局アナ)ティム・ロビンス(公共放送局アナ)、ベン・スティラースペイン語放送局アナ)、ヴィンス・ヴォーン(万年2位局アナ)、ジャック・ブラック(謎のライダー)