ウェス・アンダーソン監督『RUSHMORE』

1998年米国作品。主人公は、私立ラッシュモア校で勉強以外の活動にばかりその労力と才能を費やしている問題生徒マックス(ジェイソン・シュワルツマン)。彼は一見、意欲・自信ともに満ち溢れる人物のように見えるんだが、その実中身はスカスカでまだまだ幼いところのあるヘンな少年。そんなマックスが新任のクロス先生(オリヴィア・ウィリアムス)に恋をしたり、年の離れた友達ハーマンさん(ビル・マーレイ)とこころを通わせたり……という出来事を通じて、自分らしさってナニ?なんてことを考えたり悩んだり成長したりしてゆく物語。だと思う、たぶん。なにせ私には、なにをみても、自分探し、自分の居場所探しの物語にみえてしまう傾向があるので、メインテーマは違うモノなのかもしれないけれども、まあいいや。
この監督さんの持ち味だと思うんだが、この作品もまた映像が絵本っぽいというか絵画っぽいというか、細部までビシーッと丹念に、でもぬるい感じで作りこまれているので、ぼーっとしてると見逃してしまいそうな気がして、やけに緊張しながら鑑賞したら、とてもつかれた。けれど、楽しかった。んでもって、楽しさの余韻を楽しむべく、Amazonでサントラお買い上げ。

天才マックスの世界 [DVD]

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この作品を観たのは初めてなんだけれども、ビル・マーレイさんが水中で瞑想をする(それを子供が邪魔をする)シーンは有名なのかしらん?なに、このものすごい既視感。ニルバナのジャケ写("Nevermind")……じゃないし、なんだろう。うああでじゃぶー。