記憶にございません。

仕事中に聞いた、パートさんの友達の話ってのが、ヒトゴトじゃなくてギクっとした。

既に寝室で眠っている妻のはだけた掛け布団を直すそのついでに、彼女の乳周辺をそっとさわさわしようとした夫の鼻に、眠っているはずの妻の裏拳がきれいに入った。突然の攻撃と痛みにうろたえ夫が「な、なにするんだよ!」と抗議するも反応はなく、すぴーすぴーという妻の穏やかな寝息だけが寝室に響いた。というのも実はこのとき妻は完全に熟睡しており、一連の動きはすべて、反射的に行われていたらしいのだ。
翌朝、この出来事について不機嫌顔で報告をする夫。しかし身に覚えのない妻は「うそだあ」とまともに取り合わない。いかにも面倒くさそうに「もし本当に私がそんなことをしたんだとしたら、いちおう謝ろうか?」と申し出る妻のなんともいえないふてぶてしい態度に神経を逆なでされながら、果たしてここでおぼえてもいないことについての謝罪を受けたところで意味はあるんだろうか……と悩む夫。目下の心配事は、こんな現象が続いてゆくうちに、いつか裏拳どころかさっくり殺られちゃったりしなけりゃいいけど……ということだそうだ。

夫とか妻とかの部分じゃなくて、以前他人さまから私には「眠りを妨げれられると手足をぶんぶん振り回し猛攻撃を繰り出してしまう癖」があると(自覚はまったくない)指摘されたことがあったというだけのことなんだけれども。ほんとかどうかもわからんけども(ほんとうに自覚がない)