オヤジ目線。

今迄の私なら手を出さなかったであろう部類の本。現役時代には、スーツ姿で満員電車に揺られながら毎朝出勤をしていたような(今はもう定年退職を迎えてしまった)普通のオジサン達の物語で、これほどに心が動かされるとは思わなかった。不思議なくらいドップリと還暦過ぎのオジサン達に感情移入。
中でも、主人公山崎さんと同級生チュウ再会エピソードで、若き日の山崎さんが田舎から上京してきた親と歩くことに気恥ずかしさを感じたという回想場面が描かれていたのだけれど。私もそれと同じような(今考えれば不必要な)恥ずかしさにあ゛あ゛あ゛穴があったら入りたい!!となった経験があり「あの時は、ごめんよお母ちゃんお父ちゃん」と、思ったらなんだかワンワン泣けてしまった。涙腺ぶっわれ。

定年ゴジラ (講談社文庫)

定年ゴジラ (講談社文庫)