アイザック・アシモフ『アイ・ロボット』

手に取るまで、ウィル・スミス主演映画の原作と勘違いしていたこの本に、サニーは出てこない。ロボット心理学者のスーザン博士を語り部にして、ロボットの開発やその運用時に起こった色々な出来事が描かれている短編集で、全部のエピソードにロボット工学の三原則が出てくる。まるで楽しく学べる三原則読本みたい。

アイ・ロボット (角川文庫)

アイ・ロボット (角川文庫)

SF小説というと若干敷居が高い感じがしてしまい「アシモフトリビアの泉のオープニングで名言引用されていたオジサンだろう」程度の情報しか持ち合わせていなかったのだけれども。この本で今回、ドはまりの入口に立たされたような気がする。
物語はどれも各ロボットの持つ特性や、固く守られる三原則が大事な鍵になっている。ときどき、なんだかこれ論理学の授業みたいだな…と思うような理屈っぽさもあることはあるけれど、読み進む妨げにはならないし、とにかくロボットがめんこーい。てな感じで、只今二周目。三周は飽きずに読めそう。