週末に観た映画。

コーヒーとタバコをテーマに作られた、小洒落た5分間ドラマ(実際は5分じゃないけど、そんな雰囲気がある)を集めてみました的な短編集。ジム・ジャームッシュ監督曰く「肩の力を抜いて観てね」だそうだけれども、確かにそうでないと、期待しすぎて肩透かしを食らいそう。
これ好きだなーと思い、二度三度繰り返し観たのは、イタリアン・マフィアっぽい風情むんむんな男性二人の(ニコチン中毒のヴィニーさんとジョーさん。あとヴィニーさんの息子もちらちら登場する)“THOSE THINGS'LL KILL YA”と、掃除係の老人二人のお話“CHAMPAGNE”。二つとも、テーブルを挟んで言葉を交わす二人の間に、なんともいえない空気が漂っているというか、腐れ縁が生み出す心地よさそうな距離感が感じられるところが好きだあ。
関係ないけど、コーヒーとタバコの組み合わせが実に様になるのに比べ、緑茶とタバコが常な私は、我ながらちょっとしょぼい気がした。
ダブリン上等! [DVD]

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10人以上の個性的な面々が、縁やら偶然やらで関わりあっていくコメディタッチの群像劇。
コリン・ファレルが、平気で女子の顔面に拳骨をぶち込んじゃう小悪党役で出演。その他の主要登場人物は、ケルト音楽を愛する暴走刑事、事件と刺激に飢えたTVマン、自分から恋人を振ったくせに未練たらたらな青年、青年に振られた女子、その母とひげの濃い姉、女子が新たに付き合い始めた銀行員勤務の彼、その妻、妻の友人、彼女いない歴が長すぎてインポになってしまった青年、バスの運転手、青年二人が勤務するスーパーの店長、石を投げるガキ、などなど。皆さん芸達者というか、やけに活き活きしてるもんだからドップリはまって楽しめた。85点。
劇中、彼らが(調味料の)ソースを紅茶にどぼどぼ入れて飲むというシーンがあり、それがまた妙に美味だという設定で、まあ実際には美味くなんかないんだろうなあという気はするんだけども、万が一美味かったら……と思ったら気になって仕方がない。試してみる、かな。