週末に観た映画。

カレンダー・ガールズ 特別版 [DVD]

いつかフジテレビの不思議体験アンビリバボー等でも紹介されていた、英国の田舎町のご婦人方が作ったヌード・カレンダーをめぐる一騒動を基につくられた作品で、発案者クリス(ヘレン・ミレン)と親友アニー(ジュリー・ウォルターズ)の二人を軸に物語はすすむ。
観る前には“カレンダーの完成でハッピーエンド”ってのを想像していたのだけれども実際には、完成後マスコミに取り上げられた彼女達が一躍話題の人に……という後日談的な部分まで描かれていて、そのせいか上映時間は100分ちょっとであるのにやたら長い印象だった。でも、つまらないわけじゃない。(何を伝えたいのか狙いが定まっていない感じはしたけど、つまらなくはない)
劇中ご婦人方が「ポルノじゃないの、(芸術的な)ヌードよ!」とその違いを強調する様には笑ってしまったんだけれども。名画の裸婦像などを思い浮かべてみるに、それらはたいてい、けだるい感じの、だらしなくみえなくもない豊満体が描かれていたりするわけで。完成したカレンダーを飾る彼女達の姿も、見方によってはアート作品に、見えなくもないなかなかの出来栄えだった。本物はどうなんだろう、やっぱりあんな感じなのかな。
あと、今脱がなきゃいつ脱ぐのよ!って、なにげにやる気満々なご婦人方の姿には、ちょっとばかり勇気を分けてもらいました。どこで使うのかわからない勇気を。


21グラム (初回出荷限定価格) [DVD]

夫や子供達と幸せに暮らすクリスティーナ(ナオミ・ワッツ)、前科者ながら篤い信仰心で更生を果たしたジャック(デル・トロ)、重い心臓病に苦しむポール(ショーン・ペン)。この三人の人生がある事故をきっかけに否応なく関わりあってゆくという、ただでさえ重い話なのだけれども、時間の流れを切って貼って前後して、とヘンに凝った編集をしているので、理解しようとするとお脳みそが悲鳴を上げる始末。疲れた。とはいえ、観終わってなおドスンと沈み込むようなことはなし。ほのかなひかりさしこむ。


オーシャンズ 12 [DVD]

オーシャンと愉快な仲間たちの続編。今回も前回と変わらず豪華な娯楽作で、観て、楽しんで、そして後に残るは爽快感のみ。
本作一番のヒットは、ヴァンサン・カッセル演ずる欧州貴族トゥルアーさんでした。お前、すごいな!と。(いろんな意味ですごいキャラだった)


フライト・オブ・フェニックス<特別編> [DVD]

砂漠のど真ん中に不時着してしまった飛行機の乗組員たちが、生きて故郷へ帰るため必死で頑張るさまを、砂漠やそこに潜む危険をさしはさみつつ描いている。
主人公はデニス・クエイド演ずる、タウンズ機長。もとはといえばこいつの判断ミスでこういう状況に追い込まれているというのにちっとも謝らない、タウンズ機長。(謝ったら負けとでも思ってるのかな)
いつ来るかもわからない救出をただ待ち続けて野垂れ死ぬのか、それともかすかな希望にかけるのかという二者択一があったとして、アクション映画の主人公たるもの、やってみようぜ精神でもって後者に賭けるのが常だと思うんだけれども。このタウンズ機長は全然ダメ。こんなやる気のない主人公でいいのかというぐらいダメ。しかしその機長も乗組員リドル(しゃくれ)の一言で重い腰を上げることになるのだけれども、彼の台詞にはかなり胸を鷲掴みされた。

人間が生きていくには愛する相手が必要だ。それがムリならせめて希望がほしい。希望もないなら……仕事を与えてくれ。

べただけど、真理だなあとしんみりしてしまった一言であります。
期待せず観た所為もあるけれど、途中ダレることもなく最後までドキドキ出来た一本でした。生還モノにしては明るすぎるきらいはありますが、娯楽作だものな。