観ず嫌い克服週間実施中。

フォーチュン・クッキー [DVD]

リンジー・ローハン主演だし、D映画だし、コテコテのアイドル映画だろうな……という偏見でもって今まで避けてきたのだけれど、観てみたらやたらと面白く、時にほろりんときたりもして、観ず嫌いはいけませんな……とあらためて反省。
当作品はいわゆる“入れ替わりモノ”なんだけれども、尾道の階段をごろごろ転がり落ちたりはしない。中華料理店で大喧嘩をする母娘に「喧嘩イクナイ」と店の大マダムがすすめたあるモノが原因でチェンジしてしまう。そこらへん邦題でモロバレしちゃってる気がするんだけども。
音楽好きな少女アンナ(15歳)をリンジーが、その母親テスをジェイミー・リー・カーティスが演じている。物語の設定上、両者ともが母であったり娘であったりで、中の人は大変そうなのだが、どっこい二人ともすごく上手い。特にジェイミーさんが素敵。『トゥルー・ライズ』での奥さん役が強烈に記憶に残ってるジェイミーさんてば、今回もハジけまくり。はっちゃけ娘の魂を持ったオバサンが、カッコよくギターを弾く姿には思わず惚れました。
こういう作品の醍醐味といえば、中身と外見の落差やら、葛藤やらはもちろん、“周囲が自分に対して抱える思いを別人になることではじめて知ることが出来る”という点にあると思うのだけれど、この作品は特にその点が、私の涙腺を猛烈に刺激したような気がする。いい話。


クライシス・オブ・アメリカ スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]

湾岸戦争時仲間とともに死線をくぐり抜けた一人の軍人(デンゼル・ワシントン)が、当時の出来事について夜毎夢に見る内容と、それとはあまりにかけ離れている自らの記憶に疑問を抱き、真実を追い求めようとする物語。大仰なタイトルと長い上映時間に腰が引け、避けてきた一本。観てみたらそんなに長く感じなかったので、楽しめたんだと思う。
それにしてもデンゼルさん、貫禄が増しましたな。大村崑さんみたいなメガネのかけかた(鼻筋の中ほどにちょこんと置く感じのかけかた)をして相手を見上げるときの表情が、モーガン・フリーマンさん化してた。