トーマス・カーター監督『コーチ・カーター』

ある弱小高校バスケ部の指導を引き受けることになったコーチ、カーター(サミュエル.L.ジャクソン)さんと生徒たちとの一シーズンを描く実話ベースの物語。彼らが当初交わした約束事が後半、街を揺るがす大問題に発展するのだけれど、その頃にはすっかりコーチと生徒たちに感情移入しきっており、黙ってろ外野!とTVに向かって叫ぶ始末。おちつけわたし。

カーターさんはとにかく紳士的で冷静な人、という設定なのだけれども、周囲の無理解ぶりに激昂したシーンではそれこそ(わたしのイメージする)サミュエル.L.ジャクソンさんっぽいブチ切れっぷりを披露していて、ああ、これはよほどの怒りなのだな……というのがよくわかった気がした。
サミュエルさんに負けじと、生徒たち*1もなかなか素晴らしくて。そのバスケ好きさ加減やら、それぞれが抱える事情から来る切ない思いがビシビシ伝わってきて、たまらなかった。中でもはみ出し者のクルーズくん(リック・ゴンザレス)は、手が焼ける度合いと比例する強さでわたしの心をわしづかみしやがりました。なんかくやしい。
関係ないけど、そのリック・ゴンザレスくんをみると感じる言葉にならない感覚は、ジョン・レグイザモさんをみるときにおぼえるそれに似ている。

*1:ジュニア、ライル、ダミアン、ケニヨン(ロブ・ブラウン)、ワーム