佐々部清監督『陽はまた昇る』

2002年作品。β対VHSの開発競争を、VHS側の視点で描いた実話モノで、経営状態の厳しいビデオ事業部に飛ばされた主人公たちが新たなヒット商品の開発を目指し奮闘してゆくという物語。（β側目線でも映画は作れそうだけど今回はVHS）
その中心人物である加賀谷さんは西田敏行さんが演じているのだけれど、何かといえば裸踊りでおなじみの『釣りバカ』ハマちゃんとは全然違う、部下思いで仕事に熱心な上司役を好演していた。あ、でも途中ガイジンさんと野球拳で商談成立させてたな。ほんの少しだけ覗くハマちゃん要素になぜか安心してしまう病。
加賀谷さんの部下、大久保さん役で渡辺謙さんも出演しているんだがしかし、この人はものすごく地味で、ああこの俳優さんはこんな風に自分の華を消せる人なのだなあ……と感心してしまった。芸能人オーラ、ほとんど漂っておらず。

陽はまた昇る [DVD]

これはどうもプロジェクトＸで好評だったものを映画化したらしいんだけども、わたしとしては是非、マツダのロータリーエンジン開発秘話なども映画化して欲しいなあ……と思う。けど、多分ダメだ。競争の構図とかないし。強いて言えば、吸収合併されるかもしれないっていう危機との戦い。泣けるんだけどな。ダメだな。