T.H.クック『死の記憶』
ある雨降る午後、家の中に母と兄と姉の死体を残したまま父親が失踪してしまった。主人公スティーブは長年、彼が9歳当時のこの出来事に関する記憶に蓋をしていた。けれど“父親の家族殺し”をテーマに本を執筆中という女性作家との出会いをきっかけに、少しずつあの頃について思い出し、家族は何故殺されなければならなかったのか、父をそこへ追い込んだものはなんだったのかを明らかにしていくことに。
スティーブの一人称で語られる本作もまた、ズドーンと来る、暗い仕上がりになってます。雨の日にはあまり読みたくない一冊。読んだけど。
- 作者: トマス・H.クック,Thomas H. Cook,佐藤和彦
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 1999/03
- メディア: 文庫
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